2022年、12月1日(木)、東京教区実践運動「研修部門」主催のものと、連研のための研究会が開催された。
この研究会は、宗派主催の行事だが、研修部門の担当とすることで教区の運動の一部としている。これまで、東京教区独自教材『連研ノートTokyo』や新たに発行された『連研ノートE』を通した模擬連研などによって、参加者側・運営側両方の立場に立って効果的な連研開催のあり方を探ってきた。今後は、オンライン連研の可能性も視野に入れて、連研の再活性化を目指している。
まず、門徒推進員活動として、相模組山口格夫さんより、築地本願寺での1日研修会について、また、静岡西組井野政子さんより、寺連研の開催についてのご報告をいただいた。
連研開催報告については、コロナ禍で休止中の組がほとんどのため、本会での報告は無しであった。
続いて、宮本義宣さんをお招きし、「連研」の新たな試みに向けて・対話の重要性~「話し合い」から「対話」へについて、問題提起をいただいた。
続いてブレイクアウトルームにわかれて、「連研」は今後どうしていくのがよいか、参加が活発になるような新しい形態を作るべきではないだろうかなど、話し合いがすすめられた。以下、一部の話題を挙げておく。
· 門徒推進員として何か「活動」ができなければ推進員をやめる必要があると感じさせる現状がある
· 門徒は住職や僧侶にどうしてほしいと思っているか、寺院側がそれを受け取れる対話の場があるか(連研が対話の場となっているか)
· 開催のためのマンパワーの確保が難しい
· 若い方に世代交代してきたが、引継ぎや過去の手法の踏襲が難しいようだ
· 現在は新型コロナ流行もまだ収まらず、これを踏まえてのあり方も考える必要がありそうだ
総じて、連研スタッフなど開催する寺院側の若返りが進んだことで、取り組みへの熱量が感じにくくなっている傾向がみられた。一方で、新しい視点や手法を取り入れやすい状況になっているとも考えられる。現在の連研の形を全て壊す必要はなく、うまく行っているところや方法はそのまま踏襲することで構わないはずである。連研は、大人数で集まる場を持てないなど、コロナ禍で大きな影響を受けたものの1つであり、今後、コロナ禍が終息したとしても、同じような人数が集まるとは期待しにくいだろう。可能な限り元に戻すにしても、戻らないところは新しいものを入れていく必要があると考えられる。
若い世代は、決められた組織に組み込まれて役職を持たされることに拒否感も強いようである。そのため、教化団体などへ、世代交代と共に自然に関わるようになるとは考えにくいので、この問題をどう考えていくべきか、改善策が求められる。
また、「組」連研しか認めないというのではなく、「寺」連研も活用していく姿勢が必要であるという視点は注目すべきである。
ほかにも、「連続研修会」という名称も変える必要があるかもしれないという意見も出た。
(研修部門)